なし

赴くままに書いています。

一人と孤独

 

 一人きりでいるのと孤独でいることは違うということに気が付いたのは、大人になってからでした。それまでは、一人でいること=孤独であると感じていたから、孤独はひどく寂しいものだと思っていたから、決して楽しくはないけれど、クラスメイトだったり何かのグループの人間と一緒にいることが多かった。

 孤独というのがそうした仲間内の中でより顕著に感じられるものだと気づいたのは働き始めてからのこと。いつのまにか、組織からそして家庭から孤立している自分がそこにいました。近くに人はいるのに、周りの人が人に見えず、得体のしれない何かにしか見えない。その何とも形容しがたいものから発せられる好奇の目。視線を感じるとき、もしくはひそひそと発せられる言葉は、私を孤独にさせる。

 大人になればなるほど孤独になって、心から話せる人もいなくなって。漫然とした日々を送っている。今日も今日とて、皆と過ごすが心はいつも孤独です。